スタート -子育て中に安心して休める場所ー

川崎市多摩区で活動している スタートー子育て中に安心して休める場所ーの活動日時・内容などを書いています。             一緒にお茶を飲みながらゆったりとおしゃべりしませんか

スイーツとコーヒー♡おまけにコラム その11

心の底の、心の痛み

 

あるママとこんなやり取りがありました。

「私ね
実家に行って帰ってくると
いっつも肩とか背中とかが痛くなるんです。
それと同時にしばらく落ち込むんですよね。
なんでかな」


お子さんと一緒に年に3回
ご実家に行くのだそうです。
ご主人は後から合流。
妹さん一家も合流して
賑やかな数日間を過ごすそうです。


「疲れたのかな?っていつも思うんですけど
なにも落ち込むことないのになぁって
自分で不思議なんです」

イヤなことでもあったのかな?って訊くと

「いいえ、みんなでしゃべって食べて遊んで
ただそれだけだからイヤなことなんて別に」

でも帰ってくると、落ち込んじゃうんだね。
どんなふうになっちゃうの?

「なんていうかなぁ
さみしいような、イライラするような・・・」

ご実家でのことを
ちょっと掘り下げて思いだしてもらいました。
ご実家でも、そのさみしさやイライラを
感じた場面があったかどうか。


「思いだした! 百人一首大会の話が出た時だ!
私ね小学生の時に百人一首大会で優勝したんです」

それはすごい!
嬉しかったでしょうね!

「でも、そのことを母は覚えてなかったんです」

忘れちゃったのかな。

「どうなんでしょう・・・
でもね、妹がその年にかけっこで
3位だったのは覚えてたんです。
いつもそう、私のことは覚えてない・・・
私が『優勝したんだよ!』って言っても
『そうだった?』って。」

百人一首大会の優勝のことだけでなく?

百人一首だけじゃなくて、なんでもそう。
妹のことはよく覚えているのに」

突然大粒の涙が・・・

「私なら忘れない!
子どもが優勝して喜んでる顔なんて
忘れるわけないのに!」


おかあさんの記憶が妹で占められていることを
ご実家に行く度に思い知らされてきたのです。

でも大勢の中での話は
すっと流れて行ってしまうので
その時に自分の心が何を感じているか
立ち止まって振り返ることをしないできたのでしょう。
からだも心も教えてくれてはいたのですが。


その後、定期的にお会いすることに。
そのママは、さみしさと悔しさを
言葉と涙にして
全部出しきったあと
「でも自分は覚えてた!」と
大切なことに気付かれたのです。

誰が忘れても、自分は覚えてた
あの嬉しさを。
だから、我が子が喜ぶ姿は忘れない!と。


ふたりで優勝祝いをしました。
缶ジュースと缶コーヒーで。
ずいぶんと年数は経ってしまいましたが
楽しいひとときでした。

「私は優勝できて、すごく嬉しかったんだよ
だから覚えていてほしかったって
母に穏やかに言えそうです」

おかあさんに届くといいのですが
難しいかもしれません。
だからこそ
「私は忘れない」という
その気持ちを心から応援したいと思います。


スタート 代表      大井和枝